2014年06月24日
驚異!防炎カーテンの威力
美鈴は全速力で走り、よく高大が、親友の中山剛(つよし)と遊んでいる開き地に辿り着く。
案の定、二人はそこにいた。
高大が、カーテンをマントのようにかむり、その裾に剛がジッポーで火をつけようとしている。
「あれ、付かないなぁ」
そんなことをぼやいている二人を、美鈴は、ぶん殴ると、家に連れて帰った。
和美は、美鈴に現行犯逮捕された高大と剛から、ジッポーを返してもらい、ご機嫌で言った。
「まったく、今どきの子供も、やるこたぁ、昔と変わんないね」
和美の落ち付きように、美鈴が食ってかかる。
「よく、ママは心配しないでいれたよね。もし、カーテンに火がついていたら、今頃、高大は大やけどよ!」
その言葉に、高大も剛も事の成り行きを想像し、身を震わせる。
一方、和美は、ジッポーで新しい煙草に火をつけて、悠々と煙をはいた。
「バカだね、うちのオーダーカーテンは全部防炎カーテンだから、火はつきにくいの。まさか美鈴も知らなかったのかい?」
豪快に笑う和美。赤面する美鈴。
そしてホッとしながらも、しょんぼりする高大と剛。
「子供は、昔みたいな遊びをしたがるけど、時代は確実に変わってんだよ。おかげで少年二人は怪我もなく済んだってわけさ。ありがたいもんだね」
和美は愉快そうに子供たちをみて、笑った。
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